2012年06月03日

オレンジに会いに(2012年6月2日)

 1つ前の記事で「今度は無性にオレンジが見たくなってきた・・・」と書いたら、この日、友人から「週末はクモツキ見に行かれるんですか?」なんてお電話をいただきました。有り難うございます。 「オレンジというのは、実は、クモツキではなくて、ウラナミのことなんですわ。で、今、三重県におります」ってな会話をしておりました。

 キナンウラナミアカシジミ、この蝶をメインに撮影に出かけるのは初めてで、今の私には、クモマツマキチョウよりも会いたいオレンジだったのであります。

120602120602 三重県の海岸沿いのウバメガシを探索しておりますと、最初の1頭を発見です。まずは、証拠写真から。
 最近、同じシーンを縦位置と横位置と両方で撮るようにしております。皆さんは、このシーン、どちらの写真がお好みですか?私には、縦位置ですと奥行きが感じられ、横位置ですと空間の広がりが感じられ、甲乙つけがたいんですが。

120602 曇りで、気温はさほど高くなく、証拠写真撮影後、同一個体が低い位置のネズミモチの花に降りてきてくれました。とは言っても、「吸蜜」ではなくて、単なる「訪花」です。口吻は伸ばしておりません。

120602 コンデジGX-200でも撮っておきました。目の高さくらいのネズミモチ、吸蜜するかなと見守りましたが、そういう時間帯ではなかったようで、やがて花からは飛び去りました。吸蜜シーンの撮影は次回の課題ですなぁ。

 ところで、私、ウラナミアカシジミも(90度くらい)翅を開くことがあるんじゃないかと考えております。と言うのは、アカシジミもずっと翅を開かないと考えていたのですが、「フィールド・ガイド 日本のチョウ」では、見事に翅を開いたアカシジミの写真を見せていただきましたし。

120602 というわけで、(90度くらい)翅を開かないかと、延々と観察しておりましたら、翅の擦り合わせ動作と微妙な開翅を見せてくれました。しかし、ほんの少ししか開きませんなぁ〜あっ、ここまでは1頭目の同一個体を観察・撮影したお話しです。

120602 こいつは、上とは別個体、同じように観察しましたが、ほんの少ししか開きません。う〜ん、(90度くらい)開くとすれば、違う時間帯なのか・・・今後の探索課題にいたしましょう。

120602 この日、最も新鮮だった個体の静止シーン。ウバメガシの葉上に静止したところをその幹と木漏れ日を背景に撮ったら、めちゃくちゃ雰囲気のあるお気に入りの1枚になりました。やはり縁毛のびっしり揃った個体は綺麗ねぇ〜

 次回(来シーズンかな)以降、吸蜜シーンとありえるかもしれない開翅シーンを撮ってみたい「オレンジ」であります。

----【以下、2012年6月4日追記】----------------
120602 「ウバメガシがないとどこがキナンなのかまったく分かりません」ってなコメントをいただいたので、ウラナミアカシジミの原名亜種の写真(撮影:兵庫県佐用町)も掲載しておきますね。
 形態上の違いは黒斑の「密度」で、原名亜種は「疎」で、紀南亜種は「密」の傾向です。

posted by kenken(管理人) at 20:50| Comment(28) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
kenkenさん、こんばんわぁ

ご無沙汰です。
キナン、数多かったですか?

昔のイメージで恐縮なんですが、有名になった時の斑紋と変わってません?

特に尾状突起の長さ・・・短くなってる気がしますし
黒紋ももっと密だったような気が・・・【kimarin】
Posted by kimarin at 2012年06月03日 22:35
キナンウラナミのオレンジだったんですね。
すっかりだまされました。

でもウバメガシがないとどこがキナンなのかまったく分かりません。

やっぱ縁毛びっしりは鮮度の証ですね。
そういや普通のウラナミアカも最近見てない。。
Posted by ma23 at 2012年06月03日 22:50
私もてっきりクモツキを見に行かれたのカト。
普通のウラナミアカをしばらく拝んでいない私ですが、キナンのほうは見るも採るもまだでございます。

こうして完ピンのきれいな写真を拝んだだけでももう満足しています。
Posted by カトカラおんつぁん at 2012年06月03日 22:56
あ、そうか、これがいたかぁ。
私にとって貴殿の「オレンジ」はムモンアカのイメージがあって・・・
ちょっと時期が違うし???と思っていたのでした(笑)。

キナンどころか普通のウラナミアカシジミでもいいから見たいなぁ・・・と思う今日この頃・・・。
Posted by nomusan at 2012年06月03日 23:04
子供の頃、箕面の滝からさらに歩いてゆくと最奥に高山と言う場所あり、ここにはミヤマクワガタやウラナミアカシジミがいっぱいいました。ウラナミの乱舞・桜吹雪のような光景も目にしました。しかし、現在は舗装道路がつき抜けクヌギ林は墓所になっているらしいです。ウラナミアカシジミの開翅は考えたこともありませんでした。昨年リンゴシジミを見に行きましたが、最初に足元に来たのが少し開翅、♀で翅表の橙斑が明解に見えるカットが撮れました。その時、野鳥の大先生も一緒に撮影したのですが、後日、日本チョウ類保全協会の方にその写真を見せたら「リンゴの開翅は見たことがない」と褒めてもらったと大喜びでした。
Posted by 久保田 at 2012年06月04日 07:03
おっと、1日違いで似たような行動を・・・(笑)。
内陸部はチト厳しかったですぅ(汗)。
結局まともな画像が得られませんでした。

貴兄の画像を目標に、また来年挑戦してみますね。
             ↑
      (来週からはキマ・モードかな?) 
Posted by Rhetenor at 2012年06月04日 11:13
kimarinさん
 おっと、1番乗りでのご登場、おおきにです。
 キナン、この産地は正直、少なかったですわ。

 昔、有名になった時の紀南亜種の斑紋イメージって、内陸部の個体ではないかな。今回の撮影個体は、キナンの分布域でもかなり北東の三重県大紀町なので、原名亜種の分布域に近づいているぶんだけ、黒斑が「疎」になっているかもしれませんね。(確か、伊勢あたりまで行けば原名亜種がいたような・・・)
 で、尾状突起の長さは、発表当時から、原名亜種も紀南亜種もそんなに変わらないと感じておりました。

 それにしても貴コメント、なかなか味わい深いですわぁ。後で、昔の文献をもう一度、読み返してみようと思います。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月04日 19:06
ma23さん
 まいど、でございます。
 ははは・・・だますつもりはなかったのですが、すんません。(笑)
 原名亜種のウラナミも本当に少なくなしましたね。炭焼きなどが廃れて里山環境が少なくなった証でしょう。このままいくと、最後まで残るのは紀南亜種か?

> ウバメガシがないとどこがキナンなのかまったく分かりません

 黒斑の「締まり具合」というか、「密さ」というか、それが紀南亜種の形態上の特徴で、ウバメガシ喰らいってのが生態上の特徴です。
 形態上の特徴を比較できるように、原名亜種(兵庫県産)の写真を1枚追加しておきました。見比べると、黒斑の「密/疎」の違いが分かるのではないかな。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月04日 19:07
カトカラおんつぁんさん
 まいど、コメントおおきにです。
 これまた、だましたようですんません。(笑)

 キナンは、他の蝶の副産物として出会ったことしかなかったので、今回、初めてメインで撮りに行きました。「初物」ってえぇもんですわ。
 ファインダーにオレンジを捉えた際は、クモツキに勝るとも劣らない興奮をおぼえましたわ。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月04日 19:08
nomusanさん
 まいど、でございます。
 うむ、ムモンアカ、「お盆を彩るオレンジ」ってやつですな。(笑)

 今回ね、キナン数頭を飛び去るまで、それぞれじっくり観察しました。(キナン)ウラナミアカもムモンと同じく、翅を擦り合わせたり、微妙に開翅したりといった行動で、ムモンが開くんやったらウラナミアカも開くやろって、開翅(90度くらい)の可能性を感じています。

> キナンどころか普通のウラナミアカシジミでもいいから見たい

 あっ、そうか、九州はウラナミおりませんもんねぇ〜 来シーズン以降、見に来はりますかぁ〜
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月04日 19:10
久保田さん
 まいど、コメントおおきにです。
 箕面!懐かしいですね。当時は里山環境も豊富で、ウラナミアカは本当にたくさんおりました。私も中学生になって初めてゼフィルスの採集に兵庫県川辺郡に出かけましてね、クリの花にはウラナミが無数にたかっていて、叩くと桜吹雪のようになったのを記憶しています。

 へぇ〜、リンゴの開翅となっ!よろしいなぁ〜
 「ウラナミアカは開かない」と勝手に決めつけていたことを反省して、「開くハズ」という姿勢で観察・撮影を続けようと思います。
 ウラナミの90度ほどの開翅を撮って、「シェ〜100回」したいですわ。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月04日 19:14
Rhetenorさん
 まいど、でございます。
 内陸部は、厳しい生息環境なので個体数が少ないのか、はたまた、まだこれからが適期なのか・・・
 昔ね、その辺り、ベニモン撮影で訪れたら、時々キナンが飛んでましたけど、見上げるばかりで撮れませんでした。

 いよいよ、キマリンの季節ですね。考えてみると、昨年の私、探索ばかりしていて、キマリンは1頭も撮影していないような・・・(汗)
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月04日 19:18
毎度でーす。
今年はこちらのオレンジ苦労して善戦はしていますがいまいちです・・・・・・
原名亜種も当地産は極珍・・・・・それでも撮影した人がいるのですよ・・・・・
毎年安曇野まで出掛けてはおりますが、なかなか良い場面に出会えません。
この蝶美しさは国産屈指・・・・・今年こそなんとかしたいと思っているのですよ。
Posted by kmkurobe at 2012年06月04日 20:39
精力的なフィールド活動。調子が戻ってこられましたね。このペースでよろしくです。クモツキだと思わせぶりをして、キナンウラナミとは渋いではありませんか。私、ウラナミ亜種とはいえ、本種を見たことがありません。食草がウバメガシとは。ナミウラナミとの違いが最後の解説でわかりました。きっと全開するチャンスがいずれ訪れることと思いますので、来年以降期待しております。
Posted by ノゾピー at 2012年06月04日 21:28
kmkurobeさん
 はいよ、まいどでございます。
 そちらのオレンジも横目で睨みながら、近場のオレンジに行っておりました。
 そう、いまや里山環境が減ったので、原名亜種のほうが珍だったりしますね。原名亜種ウラナミは人の手の入った若い林を好む傾向がありますもんね。そのような環境、安曇野も減ってきたのかなぁ。

 ウラナミは、クモツキに勝るとも劣らず美しい蝶ですわ。その翅裏の黒条は「原始」を考えさせてくれるデザインです。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月04日 21:44
ノゾピーさん
 まいど、でございます。
 なんとか活動いたしておりまする。お気遣いコメント、おおきにです。とは言うものの、この翌日は体調いまいちで完全休養にしておりました。歳かなぁ〜(涙)

 いえいえ、思わせぶりはしていないつもりですが、していたかも・・・(笑)
 そちらからだと、直線距離だと結構近いのでしょうが、なかなか行きにくい三重県沿岸部ですね。
 開翅の可能性を信じて観察・撮影継続しますね。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月04日 21:49
お師匠の白いウラゴ開翅横目で見ながら
近場の普通藤色ウラゴ
一日がかりで開翅撮影できずにおりました
ゼフの開翅いとも簡単に撮る師匠や大師匠
驚嘆していた矢先ウバメガシ喰い・・・
痺れました
キナン明らかに原名亜種と違います
その原名亜種も古くなって放置されたクヌギには付かず
茨城ではクロミドリより珍です
ゼフ道修行の必要なこと痛感しております
Posted by 蝶山人 at 2012年06月05日 21:01
おーー!
補足ありがとうございます。
こうやって比較するとよくわかるもんですね。
解説も分かりやすくておおきにです!
Posted by ma23 at 2012年06月05日 21:21
蝶山人さん
 まいど、でございます。コメント、おおきにです。
 先日は入れ替わりでお目にかかれませず、失礼しました。m(_ _)m

 ウラゴの開翅は、活動直前という感じでしょうか。時間帯がその日の天気により難しいです。先日の開翅も、記事のとおり7時間ほど粘って30秒くらいという状況ですわ。かなり白いですが、最白は和歌山県になるのかもしれません。

 キナンウラナミ、初めてこいつメインで出かけてきました。ファインダーに捉えたときは、初クモツキ同様に痺れましたわ・・・人手が入らなくなった里山・・・最後は原名亜種が激珍になって、紀南亜種は安定して少ない個体数のまま存続ってことになるかもしれませんね。

 ところで、今回の観察で、ウラナミアカもきっと開くと考え始めました。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月05日 21:29
ma23さん
 原名亜種と紀南亜種、並べてみると、紀南の黒斑の「密さ」が分かりますね。個体差もあって、もっと黒斑が密になった個体もおりますよ。
 それとね、実物を見ると、紀南亜種は原名亜種より一回り小さいです。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月05日 21:36
う〜む、こうして写真を並べてみますと確かに斑紋が密ですね。こういう特徴を持った個体群があるとは全く知りませんでした。kenkenさんのクモツキよりも撮りたい蝶は興味津々でしたが確かにこれなら挑戦する価値ありですね。撮影、おめでとう御座居ます。
Posted by clossiana at 2012年06月06日 20:10
なるほど、キナンウラナミアカシジミですか。
形態的なことには弱いので初耳でした。
先日撮影したウラナミアカの写真を見てみましたが(明日あたりUPしますが)、原名亜種よりも少し黒く、キナンよりは少し明るいような。
いろいろな変異があるものですね、勉強になりました。
縦位置、横位置の関係ですがおっしゃる通りですね。
特に広角ではそんなことをより強く感じます。
Posted by ダンダラ at 2012年06月07日 11:04
良い物狙われましたね。
近くだったら私も絶対に行ってます。
最近はウラナミアカ自体が少ないようですが、それなりに見ることが出来るのでしょうか?想像もつきません。
Posted by maeda@昼休み at 2012年06月07日 12:37
clossianaさん
 ご無沙汰しています。コメント、おおきにです。
 キナンウラナミ、90年代前半だったか発表当初、「ふ〜ん」って感じだったのですが、その後、奈良県吉野郡で初めて見て、なんとも小さくて斑紋がしまった感じで、原名亜種のウラナミアカとは一味違い、これはっ!って感動しました。
 今回、そろそろ撮影しておこうと真面目に取り組みました。同じ場所でも、年によって多い年とそうでない年があるそうな。

 少々忙しくしておりまして、レスが遅くなってすんませんです。
Posted by kenken(管理人)@休憩タイム at 2012年06月08日 17:05
ダンダラさん
 まいど、でございます。
 上のコメントにも書きましたが、実際に出逢うと、黒斑が凝縮されていて、原名亜種との差を感じますよ。それに紀伊半島でも、内陸部に行くと、とても小さな個体がいたりします。
 おっと、そちらでもウラナミ撮影されていましたか。最近、かなり少なくなったのでは?京都でも、なかなか見なくなりました。大切に撮影したいですね。
 ここのところ、縦位置で撮るのが好きな私です。
Posted by kenken(管理人)@休憩タイム at 2012年06月08日 17:06
maedaさん
 まいど、何かとお忙しいなかコメント、おおきにです。
 ウラナミアカ、なんだか見かけなくなりましたよねぇ〜
 里山環境の減少が大きな原因ではと考えています。

 キナンウラナミアカは、発生環境は変わりませんが、もともと、年によって発生にバラツキがある蝶で、同じ場所でもいたり、いなかったりするようです。この日は「数頭」で少なかったですが、今年、紀和町は当り年とか聞いています。
 遠い未来・・・原名亜種よりも、こっちのほうが存続するのかも・・・
Posted by kenken(管理人)@休憩タイム at 2012年06月08日 17:08
ウラナミアカを撮りに行ってきました。例によって証拠写真でした。ところで、キナンも作用町のものも、関東のものとは違っているような・・・
後翅のほうが明確ですが、黒点列と黒点列の間が関西のは白くて微妙に上品のような・・・
関東のは間がオレンジのままのような気がします。
個体差でしょうか、気のせいでしょうか。
Posted by otto-N at 2012年06月08日 21:26
otto-Nさん
 こんばんわぁ〜 コメント、おおきにです。
 ん、そちらもウラナミアカですか、結構狙って撮れるのかな。

> 後翅のほうが明確ですが、黒点列と黒点列の間が
> 関西のは白くて微妙に上品のような・・・

 う〜ん、どうでしょうか、かなり個体差のある蝶ですし、鮮度のこともありますからねぇ〜 是非、多くの個体を撮影されて比較なさってみてくださいな。
Posted by kenken(管理人) at 2012年06月08日 22:10
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