2011年01月24日

大和葛城山のギフチョウの採集規制と生息地保全

 1/22(土)、奈良県御所市で開催された「第5回 全国チョウ類保全シンポジウム」(詳細プログラムは、1つ前の記事をご覧下さい)に参加してきたので報告しておきますね。

110122-01.jpg え〜、まずはお決まりの開会シーンからですが、主催者のチョウ類保全協会の理事さんの開会挨拶の後、奈良県御所市長さんが挨拶されているシーンです。

110122-02.jpg110122-03.jpg【写真左】昆虫写真家・海野さんの特別講演「チョウのたのしみ方」の1シーンです。冒頭、「そこにどんな蝶がいるのか調べられている場所では、もう採集はやめて、撮影で蝶を楽しむ時代です」と言ったお話があり、その後、写真撮影の楽しみ方などのお話がありました。
【写真右】講演後、会場から、ピント合わせなど撮影についての質問があって、身振りを交え、「こんな感じで撮ります」と檀上を走りながら回答されていた海野さんの姿が印象的でした。

110122-04.jpg 写真家・渡辺さんの基調講演「金剛・葛城山系におけるギフチョウ」の1シーンです。ギフチョウに関する出版物のお話もあり、アカデミックな雰囲気が漂っておりました。

110122-07.jpg この後、いろんな講演(ダルマガエルの話は面白かった!)があったのですが、皆さんの気になるところ、すなわち、大和葛城山におけるギフチョウの採集規制と生息地保全活動について、地元の保全活動団体から発表があったので、書いておきますね。

 大和葛城山の奈良県側(稜線から東側ですな)は、2010年から、保全活動団体と地権者(個人や森林組合ですわ)とが保全契約を結んで、ギフチョウ採集目的での立入は禁止になっとります。で、立入禁止の看板や立入防止柵が設けられているんですね。
 簡単に言うと、真面目に保全活動やってるので、奈良県側に足を踏み入れた状態ではギフチョウは採らんといてや・・・
ということですわ。
 賛否両論ありますが、管理人は、まあしゃあないかなと「消極的賛成」の立場です。生息環境の維持活動(下草刈りや食草、産卵数継続調査など)も採集規制と合わせて行われていますし、何よりも、紀伊半島顔の純粋なギフチョウさんとその生息地がいつまでも残ってほしいですしね。

110122-10.jpg シンポジウムの最後は、海野さん、渡辺さん、保全活動団体の方、行政の方などが檀上に上がって、「金剛・葛城山系の自然を守る」って、パネルディスカッションがあり、閉会後、懇親会がありました。

 う〜ん、懇親会・・・とても参加したかったのですが、管理人は他のお約束がありましてね、閉会後、そそくさと大阪へと移動いたしましたが、後日聞くところによれば、なかなかの盛会だったとのことでございました。
posted by kenken(管理人) at 17:24| Comment(12) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
行きたかったのですが、お仕事でした。

雰囲気が伝わってくるような報告を有り難うございます。

生息環境の維持活動を行っているのであれば、
採集規制があっても、理解しなければ仕方がないですよね。


んっ、当日の夜、大阪で貴兄を見かけたような(笑)。
Posted by Rhetenor at 2011年01月24日 20:07
Rhetenorさん
 まいど、コメントおおきにです。
 大和葛城山は、岩橋山とともに、紀伊半島でまともに見れるギフチョウの最後の生息地ですもんね。採集される方々の異論もあるでしょうが、小遣い稼ぎに某オークションなんかで「採れたて」とかコメント付きで出品されているのを見ると、採集規制もしゃあないかと考えとります。

 しかし、御所は遠かったぁ〜電車に乗っているだけでもまるまる2時間でした。帰路は、あまりに遠いので、梅田で小休憩?してから、なんとか終電に乗って、日付けの変わる頃に無事帰宅でした。そういうと、某JK店前でテリ張っていたら、貴兄をお見かけしたような。(爆)
Posted by kenken(管理人) at 2011年01月24日 20:25
シンポジウムのご参加お疲れ様でした。あれれ、電車で行かれましたか。お珍しい。ここ2年このポイントには行っていません。採集禁止になったと聞きましたが、なるほど、奈良側だけですか。非常に中途半端ですね。今年は久しぶりに様子を見に行こうと思っていますが、撮影屋も立ち入り禁止にされそうですね。カタクリを踏んでしまいそうだし。(笑)
Posted by ノゾピー at 2011年01月24日 22:07
ノゾピーさん
 まいどです。久々の電車でGOです。(笑)
 大阪府側は大半が杉などの植林地なので、結構、的を得た採集規制かと感じていますが、写真を含めて発表を聴講しただけなので、現地をきちんと自分の目で確認せんといかんなぁ〜と思っています。

 規制の趣旨から「撮影目的での立入」は構わないと思うので、地元活動団体に事前に相談すれば、問題ないと考えています。保全パトロール役を買って出るというのも良いかもしれません。
 何はともあれ、現地に行かねばなりませんね。
Posted by kenken(管理人) at 2011年01月24日 22:24
ギフチョウの保護活動では嫌な思い出があります。昔、石砂山にギフチョウを撮影に行ったとき、仕事だったので機材バックが大きく、監視員呼びとめられました。「何だ!」と聞くと、監視員は基本的にこのような荷物を持つものは密猟者だと思い対処しているとのこと。あまりの暴言に「なにを言うか!」と発言すると、何人かの監視員に囲まれました。その時、新人スタッフを同行させていました。彼女は顔面蒼白でたたずんでおりました。彼らの指導にあたっていたのが神奈川県立S博物館のT氏でした。彼とは旧知の間柄でしたので、後日この件で会いました。彼は指導にあたってはマニュアルを造っているといい、実物を見せてくれました。当然、現地で私にしたようなことは禁止されています。保護に当たっては保全パトロールの教育が極めて大切! ちょっと蝶をかじったぐらいの学生に任せるのは権力を振り回し危険で、最初だけでよいので、kenkenさんのような方を必ずスタッフにいればよいのですが。
Posted by 久保田 at 2011年01月25日 11:58
久保田さん
 いつもコメント、有り難うございます。
 ほぉ〜、石砂山では、なんとも後味の悪いシーンに遭遇されたのですね。しかし、逆に、今では貴重な体験と言えるのではないでしょうか。

 そう、蝶の保全パトロールをやる方は、やはり蝶屋さんがなるベストでしょう。なんと言っても蝶に対する「愛情」がなければなりません。

 現在の大和葛城山の採集規制は、土地の所有権に基づく採集目的での立入禁止で、これは、数年前の兵庫県のウスイロヒョウモンモドキの採集規制と同じ状況です。(なお、ウスイロは、その後、自然公園法に基づく指定種になり、公に罰則付きの採集禁止になりましたが。)

 この奈良県と同じ採集規制の状況の時代に、私はウスイロ生息地でネットを持った方々にビラを配って、「同じ蝶屋」という立場で「採集目的での立入禁止」を伝えましたが、賛否両論の反応・・・というか、「なんでお前にそんなこと言われなあかんねん?」って反応のほうが多かったですな。でもね、「ここはあなたの土地ではなくて、地権者の方は、採集目的では立ち入らんといてくれって言ってるんですよ」ってことを繰り返しお伝えしましたわ。

 ところで、採集に限らず、撮影も、他人の土地で撮影している(撮らせてもらっている)場合がほとんどで、地権者はどう思っているのかを常に頭の中に入れておかねばなりませんな。なんと言っても、まずは挨拶が基本です。
Posted by kenken(管理人) at 2011年01月25日 22:24
こういった講演会や、学術集会などはやっぱり中央にいないと参加できないと、毎回感じさせられます。
仕事、家庭環境をふくめて仕方ないことではありますが、行きたかったという思いが残ります。
Posted by maeda at 2011年01月26日 08:33
maedaさん
 やっぱり、東京が1番多いでしょうね。続いて、大阪かな。この日の奈良なんてのは珍しい例で、御所市とは、まさに、ギフチョウの生息地の関係での開催ですね。
 しかし、北の大地であれば、海野さんが撮影に訪れて、講演よりも生の活動中の姿を拝んだりできるのがよろしいのでは。な〜に、そのうち、参加できますよ。

PS.ところで、この日の別のお約束は、先約だった大阪での飲み会でありまして、2次会から参加しましたところ、帯広から卒業なさって大阪でお勤めのYさんにお目にかかりましたよ。
Posted by kenken(管理人) at 2011年01月26日 23:07
安がそこにおりましたか!
貴重な若者です。可愛がって下さい。
甘やかさずに!
Posted by maeda at 2011年01月27日 19:46
maedaさん
 はいなっ、「やすけん」さんがおられました。
 「はじめまして」とご挨拶すると、「maedaさんをご存じですよね」って挨拶されたので、十勝での送別会の貴ブログ映像を思い出しました。
Posted by kenken(管理人) at 2011年01月27日 22:08
昨日、葛城山に昆虫採集に行きました、

知らない人に、ここの蝶は取らんといて、と言われました、

不愉快な思いをしました、また取りに行きます、
Posted by ヤマダ トオル at 2011年04月30日 07:39
ヤマダトオルさん
 報告、有り難うございます。

 根拠のない採集禁止には、きちんと抗議せねばなりませんし、根拠のある採集禁止には従わねばなりません。

 葛城山は、奈良県側の特定の場所で、ギフチョウの採集目的での立ち入りを禁止していて、ロープを張ったり、看板設置したりと聞いていますが、貴兄が「取らんといて」と言われた場所や取る対象の蝶によって扱いが異なりますね。
 次に行かれるときは、そのあたりのことをはっきりして行かれるとよいでしょう。
Posted by kenken(管理人) at 2011年04月30日 17:01
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