2010年07月12日

ウスイロヒョウモンモドキ観察会前日(2010年7月10日)

 7/11(日)は、兵庫県ハチ高原のウスイロヒョウモンモドキ(以下、「ウスイロ」といいます)の観察会(ひとつ下の記事↓をご参照下さい)に主催者側スタッフとして参加してきました。あいにく朝からの雨で、観察会は、急遽、屋内でのウスイロ動画やスライドによる説明会のみに変更となり、生息地の現地訪問は中止となりましたが、説明会には、生息地の土地管理者である地区長さんほか地元の方々が来て下さいました。
 悪天候のなか、ご参加、有り難うございました。この場を借りて、御礼申し上げます。

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 さて、観察会に先立って、前日7/10の午後にのんびり現地入りし、ウスイロ生息地でトランセクト調査・撮影など行い、その後、周辺地で探索・撮影など楽しんでおりました。その7/10の活動について書いておきましょう。

 まずは、ウスイロ生息地での活動です。腕章と身分証を付けて、ウスイロのトランセクト調査兼採集規制パトロールです。本年も例年並の発生状況でホッとしました。何度も書きますが、当地・ハチ高原一帯のウスイロヒョウモンモドキは、自然公園法により採集禁止となっておりますので、愛蝶家の皆さまのご協力をよろしくお願いします。

100710us1.jpg 珍しく、ウスイロがクリを訪花していました。吸蜜行動の有無を確認すると、ちゃんと口吻を伸ばして吸蜜していましたね。途中、顔馴染みの撮影者さん3人に遭遇しました。

100710us2.jpg クリでの吸蜜シーンを広角でも撮っておきました。生息地はこんな環境ですわ。この日は、トランセクト調査用紙には「雲量100」と書き込む、梅雨らしいお天気でしたね。

100710ks1.jpg100710ks2.jpg キマダラセセリより大きいのに、なぜコキマダラセセリ?といつも思いながら・・・梅雨の草原に、その黄色が染み入るように綺麗なので、足を止めて撮影です。左が一眼デジ100mm Macro、右がコンデジGX-100での画像です。セセリの生態写真には、やはり深度の深いコンデジのほうが全体にピンがいってえぇですな。

 この頃から、だんだん雲ゆきが怪しくなってきて、どうかなと思いながらも、午後遅くに、カシワの自生する高標高地に移動です。

 ここは、ハヤシミドリシジミをはじめ、Zephyrus類の撮影好適地なのですが・・・あきません、本能的にZephyrusはそっちのけで、キマダラルリツバメ(以下、「キマリン」といいます)を探索してしまいます。すると、おおっ、いきなりキマリン飛んでるやんかっ、どんなもんじゃい!って近づいてみるとトラフシジミ(以下、トラフといいます)夏型でした。(飛翔してる姿、ホンマにキマリンによう似とるなぁ〜)

100710tr1.jpg100710tr2.jpg 開翅する雰囲気なので見守ると、見事に翅表のブルーを拝ませてくれたので、大切に撮影しました。夏型のトラフの翅表を拝むのは、実は2回目なんです。キマリンの翅表よりも撮影難しいと感じているのは、私だけでしょうか。
 その後、キマリン生息していて、撮影可能な低い位置でテリ張る可能性があるとすれば、ここやろって場所で目を凝らして探してみると・・・

100710km.jpg 今度こそ、どんなもんじゃい!目視で葉上に静止するキマリンを発見です。(この快感がたまらんっ!尾突も4白揃ってるし)
 うううっ、しかし、この「証拠写真」撮影後、いわゆる「行ってけ〜」状態で消えてしまいました。あららっ・・・時刻と周囲の明るさから考えると、おわっ!もうテリ張りタイムは終わってたんや・・・トラフの翅表にカメラを向けているうちに、キマリンの開翅、撮り損のうてもうたぁ〜

 某氏のサイトのこんな「お言葉」を思い出しました。「ちゃんと撮ればどんな蝶でも美しいものである。それはよくわかっているが、普通種にカメラの向けるのは一種の覚悟が要る。撮影は採集と違って『ちょっと摘んで撮る(採る)』というわけにはいかず、それなりに時間がかかる。その間は仮にすぐ近くで『決定的瞬間』が繰り広げられていても気付かず逃すことになる。その覚悟が必要なのである。」・・・しかし、トラフとキマリンの開翅、どちらが私には「決定的瞬間」かと言われると、正直、迷います。これが「kenkenは、キマリン撮影は卒業」とS師匠から言われている所以なのか?
posted by kenken(管理人) at 20:17| Comment(24) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 ウスイロヒョウオンモドキの観察会、継続して続けるのは大変なことと思います。がんばってくださいね。
 来年は私の野鳥の大先生をお誘いして参加したくなりました。先生とは先日キマダラルリツバメを探したら幸運にも見つかり、狂喜乱舞状況でしたので、関東とは違う雰囲気のキマリンがいると言えばOK間違いなし! かな?
Posted by 久保田 at 2010年07月12日 20:34
しっかりキマリンゲットしはりましてんな♪
さすがどす。

トラフのブルーに色めきはった貴殿のお気持ちもよぉ〜わかりますわ。

ウスイロ何とか復活の兆しは喜ばしい限りです。

Posted by 深山葵 at 2010年07月12日 22:27
久保田さん
 コメント、有り難うございます。
 ウスイロの観察会は、来年以降もずっと継続して続きますし、オミナエシの植栽など環境整備も地元の方に参加いただいて進んでいます。
 なので、是非、来シーズンは、お連れの方と共にお越しになって下さい。撮影会前日から現地でスタッフと一緒に1泊なさってゆっくり撮影なさると良いかと思います。
 今シーズンも、はるばる関東からお越しになった方がおられましたよ。
Posted by kenken(管理人) at 2010年07月12日 23:01
深山葵さん
 今年は春先が天候不順で心配していましたが、ウスイロは良好な発生状態でホッとしています。天候だけは天に任せるしかありませんし。
 むふふ・・・実は副産物のトラフ開翅が最も嬉しかったりします。
Posted by kenken(管理人) at 2010年07月12日 23:03
ウスイロ調査、どうもお疲れさまでした。この日もお会いできよかったです。またおかげさまで変わらぬ姿に会うことができました。
さてさて、トラフの表、すごく美しく表現されてて見とれました〜。
キマリンって、どちらかと言えば局所的普通種ですよね。トラフの方が絶対撮影チャンスが少ないです。なのでトラフ開翅の方が難易度は高いかと思います〜。

ところで、例の時間、午後4時〜4時半の間でした。当日の天気も影響してると思いますが、かなり断続的に見ることができました。
Posted by ma23 at 2010年07月12日 23:10
ma23さん
 今年はよくお目にかかりますね。また、どこかでお目にかかると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
 トラフ、コメント有り難うございます。狙ってもなかなか撮れないので、こういう偶然出会った時は、粘って撮ったほうが良いかなと日頃から考えておりました。

 「例の時間」よ〜く分かりました。しっかり記憶に留めておきますね。
Posted by kenken(管理人) at 2010年07月12日 23:29
その節はお世話になりました。
現場では遅れ遅れに回りましたので、お会いできませんでした?。
この場所も実にいいところで、ハヤシミドリにくぎ付けになってしまいましたので、キマルリは見逃してしまいました。
トラフの開翅、めっちゃきれいですね。

翌日、雨は残念でしたが、保全活動の充実ぶりおうかがいして感動しました。
Posted by grassmonblue at 2010年07月13日 00:00
毎年の調査活動お疲れ様です。
あそこは草丈も結構深いし、急傾斜で足を取られて相当に体力を消耗する場所なので、トランセクト活動も大変だと思います。でも毎年、しっかりとした個体数が観察できれば、本当に調査もし甲斐があることでしょう。ハヤシやコキマ含め、大切にしたい但馬の草原だと思います。
Posted by fanseab at 2010年07月13日 00:12
お師匠
S大師匠言われる如く
キマルリは姿勢も吸蜜植物も
限られているので
キマクロや虎、紋抜け、
播磨陸中の広瑠璃以外
お師匠は卒業でしょう。
トラフ夏型開し初見です。
私は春型さえろくな開し
ありません。
Posted by 蝶山人 at 2010年07月13日 06:19
トラフを間違える。
私もよくだまされました。その時の様子が手に取るように分かります。トラフも良い蝶ですが、キマの邪魔になって仕方ないのですね。
ウスイロ、恩原あたりでしっかり撮り直したいです。
Posted by maeda at 2010年07月13日 09:05
grassmonblueさん
 遠路、お越しいただき、有り難うございました。
 主催者になり代わり、改めて、御礼申し上げます。

 いえいえ、現場ではね、私は、ちょっとマニアックな場所ばかり回っていたのでお目にかかれなかったようです。(笑)ハヤシミドリとキマリンは、生息環境が似ていて似ていないようで、キマリンを探索しておりました。
 トラフ夏型開翅は2回目の遭遇で、喜んでおります。
 説明会、動画があってよかったです。また、お目にかかりましょう。
Posted by kenken(管理人)@休憩中 at 2010年07月13日 12:52
fanseabさん
 コメント、有り難うございます。
 貴兄もよくご存知のフィールドですよね。トランセクト調査は、まあまあこなせるのですが、途中でついつい撮影して道草を・・・それで疲れます。(笑)今年は春先の天候不順で全般的に蝶の少ないシーズンですが、例年どおりの発生状況でホッとしています。
 兵庫県出身の小生、但馬のウスイロはライフワークにして活動サポートしてまいります。
 また機会ありましたら、是非、お越し下さいね。
Posted by kenken(管理人)@休憩中 at 2010年07月13日 12:54
蝶山人さん
 コメント、おおきにです。
 そうですねぇ〜、あと、キマクロとトラキマをきちんと撮らんとあかんかな。まあ、そのうちお目にかかるでしょう。

 今年はね、「初球」が「尾突4白」で「画竜点睛」だったせいか、その後、大半の個体が(翅表スレていても)見事に4白なんですわ。昨年は1頭も出会えなかったのに、不思議なもんです。

 トラフ、これはえぇ蝶です。春型の開翅がまだなんですわ。
Posted by kenken(管理人)@休憩中 at 2010年07月13日 12:56
maedaさん
 トラフはマジで間違えますね。やった!どんなもんじゃい!と思いながら「トラフに化けた」ことが何度もあります。

 恩原もハチ高原も、是非、お越し下さいな。ウスイロを肴に、前日から宴会付きで一緒に遊びましょう・・・って、先にこっちが北の大地に行かなあキマせんねぇ・・・毎年の課題で、いつもきちんと検討しているのですが、なかなか実現できません。
Posted by kenken(管理人)@休憩中 at 2010年07月13日 13:00
このトラフのブルーを素通りするカメラマンはそうはいないと思いますよ。素晴らしい輝きで撮れていますね。
この蝶はフジミドリを期待しているときなども、どきっとさせられます。
ウスイロ、栗の吸蜜の広角も見事です。
Posted by BANYAN at 2010年07月13日 18:40
BANYANさん
 こんばんわ〜ご無沙汰いたしております。
 やっぱし、このトラフ、撮りますよねぇ〜葉上にとまった瞬間に開く雰囲気があって、思ったとおり開いてくれました。
 なるほど、フジ狙いのときもトラフがいるんですね。しかし、飛んでいる姿は、マジでキマリンに見えたりする蝶だったりします。
 ウスイロ、クリでの吸蜜って結構少ないように感じたので、きちんと記録しておこうと、口吻を強調して撮りました。
Posted by kenken(管理人) at 2010年07月13日 21:46
確かに、トラフはキマ生息地では紛らわしい存在です。でも、どちらを撮影するかは微妙ですね。トラフ表面実に綺麗に撮影されていますね。キマも「ここに来る」という信念というか自信というか、すばらしい予測で、ゲットされましたね。流石でございます。
Posted by ノゾピー at 2010年07月13日 22:01
ノゾピーさん
 まいどです。トラフはどこのキマ生息地でも紛らわしい存在ですね。しかし、カシワ林で遭遇するとは思いもよらず、驚いておりました。
 キマ、お褒めに預かり光栄です。ここでテリ張るんじゃないかというのが当たるのはえぇのですが、ここも、あそこもと、妄想が膨らんでキリがありません。(笑)究極は、私自身でテリ張ってくれることなんですが、なかなかうまくいきません。(本当にいろいろ試しています)
Posted by kenken(管理人) at 2010年07月13日 22:24
ウスイロのクリ吸蜜は何回も通っている人でないと撮影できない写真ですね。
トラフの開翅は傷1つなく、すばらしくきれいです。
2年前にお邪魔した時はハヤシは驚くほどたくさんいましたが、キマリンは見付かりませんでした。
Posted by cactuss at 2010年07月13日 22:50
cactussさん
 ウスイロは、オカトラノオをはじめ、ヤマブキショウマなどの白系統の花ではよく吸蜜しますが、クリでの吸蜜を見た記憶がなく、初めての画像だと思います。
 そうそう、貴兄もお越しになったフィールドですよね。キマリンはハヤシに比べると局地的なようです。
 トラフは、春型も狙ってみたいのですが、なかなか見れません。
Posted by kenken(管理人) at 2010年07月14日 00:01
昨日やどりがの最新号がつきました。ページを開けてみると何とkenkenさんの写真のオンパレードでした。掲載おめでとう御座居ます。素晴らしい写真の数々を楽しませてもらいました。
Posted by clossiana at 2010年07月15日 08:07
clossianaさん
 おはようございます。
 ひゃあ〜、お恥ずかしい限りです。

 だいぶ前ですが、やどりがの編集委員さんから「6月号、京都についての記事にしたいので、是非、京都らしい蝶の写真と記事を書いてほしい」旨のお願いを受けました。で、「申し訳ありませんが、小生は鱗翅学会の会員ではありませんので・・・」と丁重にご辞退申し上げたのですが、「それでも構わないので書いて下さい」とのご依頼を受けて書かせていただきました。

 まだ私は実物を見ていないのでどんな感じの仕上がりになったのか分かりませんが、お褒めに預かり光栄です。そのうち、掲載者謹呈号が来るのかなぁ?
Posted by kenken(管理人) at 2010年07月15日 09:37
こんばんは。
確かにお目にかかりましたよ。
といっても僕も最初は認識できずでしたが、
教えてもらって車の中のkenkenさんに挨拶は
させてもらいました。
今年はなにかとスケジュールが合わず
太陽マークをよりどころに行って、ゼフは今年初めてでした。
Posted by 上山 at 2010年07月15日 23:17
上山さん
 あっ、やっぱし、貴兄でしたよねっ!ちょっと待ち合わせがありましたもので、車の窓越しのご挨拶で大変失礼いたしました。m(_ _)m
 貴サイト、いつも拝見していますよ。うん、きちんとキマも撮影されているところがさすがやなと感心しておりました。
 それにしてもよく降りますねぇ〜今年は、お天気気にせず、とにかく行ってみるというパターンが多いです。時々、行くだけ行って雨でNULLってのもありますが。(笑)
Posted by kenken(管理人) at 2010年07月15日 23:30
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