2008年08月17日

木曽路詣(その2)(2008年8月9・10日)

 前々々回の記事「木曽路詣」の続きです。
 ムモンやゴマのいたフィールドは、8月9日の早朝だけでちゃっちゃと切り上げて、車を飛ばし、お目当ての蝶がいるハズのフィールドへ高速移動しました。
 ズバリ書きます。移動後、8月9日の昼前に到着し、翌8月10日まで探索していたのは、開田高原一帯です。
 今回の木曽路詣のお目当ての蝶、2日目にとうとう出逢うことができました。

080810ch1.jpg チャマダラセセリ夏型。例によって、翅表と翅裏を同時に撮影です。よく見ると、後脚脛部に長毛束がありますね。♂の特徴です。♀を探しているように感じられる飛び方で、時々静止してくれました。

080810ch2.jpg こちらの個体は♀のようです。♂の特徴である後脚脛部の長毛束も認められませんし、明らかに食草を探している雰囲気でした。ずっと追いかけてみたところ・・・

080810ch3.jpg やはり♀でした。下草に隠れていながらも、きちんと食草のミツバツチグリを発見して産卵です。

 さて、こだわりを持って「翅表と翅裏を同時に」撮ったのは良いのですが、「これらの絵は、ホンマに夏型かいな?背景も茶色っぽいし、春の絵とどこが違うの?」なんて突っ込みが入りそうです。って、ことで、夏らしい絵を気合いを入れて撮りました。

080810ch5.jpg 青々と茂る下草上での静止シーン、背景がオールグリーンであることと後翅表面外縁に白斑が出ていないシックな柄であることとが夏型の証明です。
 V字開翅、このアングルから左翅表全体をフラットに撮りました。

080810ch4.jpg しばらくすると、くそ暑い炎天下、見事な180度超の大開翅も披露してくれました。このアングルから右翅表全体をフラットに撮りました。
 前翅前縁が反っている感じで、色が違って見えるので、これは♂でしょう。渾身の力を振り絞って探索・撮影したお気に入りの1枚なので、大きめの画像でUPしておきましょう。

 ところで、ご存じとは思いますが念のために書いておきますと、
 「開田高原のチャマダラセセリ」と「高ボッチ高原のヒメヒカゲ」は、いずれも、「長野県希少野生動植物保護条例」で地域指定された個体群で、許可なく捕獲等を行うことはできません。
 蝶愛好家の皆さん、開田のチャマ、高ボッチのヒメヒカゲ、採らずに撮って愛して下さいね。


 「木曽路詣」の最終編「その3」では、2008年8月9日〜10日の2日間に木曽地方各地で撮った他の蝶をお目にかけましょう。【続く】
posted by kenken(管理人) at 21:35| Comment(22) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ワアー、何と夏型のチャマ撮影成功ですか。おめでとうございます。♂♀共更に開翅もですか。エエナア。流石上級者でございますよ。
Posted by ノゾピー at 2008年08月17日 22:18
チャマダラの夏型撮影成功オメデトウございます。
素晴らしいですね。
あまり夏型は見たことがなかったので、興味深く拝見しました。春型と違う魅力があってとてもよいですね。
Posted by 虫林 at 2008年08月17日 22:36
夏型のチャマ狙いでしたか!
わざわざ、一泊延長してねらっただけのことはありましたね!

枯れ草バックの春型は生態写真でよく目にしますが、緑をバックにした夏型はほとんど記憶にありません。

最後の全開写真、茶色のグラデーションと縁毛も縞模様が渋いですね!
Posted by 空飛ぶ父 at 2008年08月17日 22:57
夏型のチャマダラだったのですね。
夏型は少ないと聞きますので、撮影するのは大変だったと思います。緑バックのチャマダラは最高ですね。
雄には脚に毛があるんですね。勉強になりました。
Posted by cactuss at 2008年08月17日 23:45
ノゾピーさん
 コメント、有り難うございます。上級者というわけではありません、これは単純に粘り勝ちですわ。貴殿と同じく日帰り予定でしたが、発見できず、予定変更して道の駅で車中泊しての連戦です。
 ムモンやゴマの開翅をパスしてチャマに絞った甲斐がありました。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月17日 23:48
虫林さん
 コメント、有り難うございます。
 夏型のほうがやや大きめで、白斑が小さめ、少なめで、シックな感じでした。
 貴殿も春型を撮影されておられますよね。きっとその撮影地でも夏型に出逢えると思いますよ。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月17日 23:51
夏型チャマ撮影成功おめでとうございます。
おそらく本種の撮影目的での木曾探索行だと思って
いましたが、流石、引きも凄いし、画像も凄いです!
徒労に終わった一昨年の夏を思い出しました。
Posted by fanseab at 2008年08月17日 23:52
空飛ぶ父さん
 ブログのサーバの反応が遅かったようで、ご迷惑をおかけし、すんませんでした。ダブったコメントは削除させていただきました。
 下手するともう1泊・・・さすがにそれは無理だったので、2日目で撮れて良かったです。
 最後の絵、えぇでしょ。私も、ホンマにお気に入りの1枚です。夏型は夏型らしく撮ることが必要であることを強く感じました。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月17日 23:57
cactussさん
 ホンマにチャマって2化しとるんかいな?って単純な疑問を自分の目で確かめてみたかったのでした。実は、数年前に1度夏型探索に訪れましたが、春と違って夏枯れを感じるばかりで見つけられませず、今回は再挑戦でした。
 ♂の特徴の後脚の長毛束は、翅の裏面を撮ろうとすると目にとまります。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月18日 00:01
fanseabさん
 深夜にコメント有り難うございます。
 そうそう、貴殿も確か、訪れておられましたよね。実は、私も、数年前に訪れて徒労に終わったことがあるのでした。確かに夏型は個体数極少だと思いますね。
 最近、セセリにはまりだしてきたなぁ〜
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月18日 00:05
チャマダラの夏型は北海道では今のところ見られないようです。
これは本州でないと味わえない絵ですね。
個体数は春型より少ないのでしょうか?
ヒメヒカゲもチャマダラもついに保護種になったのですね。
知りませでした。
Posted by maeda at 2008年08月18日 07:35
師匠ご無沙汰しております。
チャマ狙いとは師匠らしい渋いご選択で・・・
実は私も福島の夏型計画しておりましたが
(ムモン抱き合わせ)
台風がらみの前線で未遂に終わりました。

それにしてもいつもくっきりと撮られています。
確認したら私は1989年8月13日北茨城で夏型撮って以来
チャマ夏型には20年近く出逢えておりません。
茨城はもう少し夏型黒いです。
Posted by 蝶山人@昼休み at 2008年08月18日 12:04
チャマはどうしても春の印象が強くて・・。ギフとのセットでの刷り込みかも知れません・・orz。
開田高原のLuedorfiaはもう幻なのでせうか?

それにしても、予告どおり「シブ系」を貫く姿勢に拍手!
採り屋さんへの配慮もなかなかスマートでセンスいいですネ。よろしおす!
Posted by 深山葵 at 2008年08月18日 13:46
夏チャマはシダの上によく止まりますよね。私も同じ光景を見ています。
開田高原のチャマは激減していると聞いていますが、貴ブログを拝見させて頂き健在ぶりがわかって嬉しいです。
ところでmaedaさんと同じ質問ですが、夏チャマは春チャマに比べて発生数が少ないといろいろな本に記載がありますが、どうでしたか?
私はこのことについて多少疑問を持っています。
Posted by clossiana at 2008年08月18日 14:22
確かに、チャマなら暑い中を探さないとなりませんね。
夏型らしい最後の写真が素晴らしいですね。
高原ならまだいいのですが、茨城はなかなか足が向きません。(^^;
Posted by BANYAN at 2008年08月18日 18:37
うっ!
凄げぇ〜、夏ちゃまの全開・・・。

おっと、変な書き込みじゃぁ〜ないですよ。

実は、私チャマダラの夏型って、
野外で見た事が無いのです。

この時期、夏眠状態(以前は家族サービス、今は仕事)
なので、フィールドに出る回数が減るのが原因
のひとつなのでしょうが、
この様な画像を見たら、行ってみたくなります。

開田がダメなら、○△高原が良いのかな?
Posted by Rhetenor at 自宅 at 2008年08月18日 23:28
maedaさん
 温暖化が続くと北海道もどうなるかですね。確か、昔、暖かい年には、北見紋別だったかな、夏型の記録あったような。

 個体数の春・夏による多少は、私の見る限り、サンプル数がいずれも極少なので、比較になりませんが、春は半日探索で出逢いましたが、夏は1日半探索してようやく出遭えたので、直感的には、夏のほうが少ないように思います。

 開田のチャマ、高ボッチのヒメヒカゲ、いろんな意見がありますが、長野県は条例で地域個体群を指定して捕獲規制をかけました。上記の記事から長野県のHP中の条例と指定種一覧にリンクしておきましたので、ご確認下さい。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月18日 23:42
蝶山人さん
 こちらこそ、ご無沙汰です。
 貴殿が久々にコメント書き込んでくれるとは、かなりの「渋さ」があったインパクトのある記事だったようですね。(笑)
 茨城の黒いチャマ、あれは、これを上回る「渋さ」でしょう。撮ってみたいもんです。
 しかし、貴殿もフットワークが軽いですね。お互いに、暑さにめげす、撮影に励みましょう。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月18日 23:47
深山葵さん
 そうそう、チャマは春のイメージですね。
 ホンマに2化してるんかいな?ってのが、今回の探索のきっかけでした。
 そういうと、開田高原、以前にバンドが飛んでたって話を聞きましたが、その後どうなっているのか存じておりません。さすがに、開田にバンド撮りに行く気にはなりませんしねぇ〜
 拍手、有り難うございます!今回のチャマはシブ系の極みかなと。くそ暑い炎天下、よほどシブ系好みでないと草原は彷徨えませね。あまりの暑さに、途中で何度もあきらめて探索切り上げようかと思いました。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月18日 23:49
clossianaさん
 コメント、有り難うございます。
 レアではありますが、開田のチャマは健在です。条例で捕獲規制もかかり、生息地維持の保全活動も始まったので、なんとか生息維持してほしいものです。
 春チャマと夏チャマの個体数差の件については、上記のmaedaさんへのレスのとおりで、説得性のあるデータに基づくものではありませんが、開田では直感的に夏少といった印象です。
 関東のチャマは春・夏で個体数差は感じられない、あるいは夏多いのでしょうか。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月18日 23:51
BANYANさん
 コメント、有り難うございます!
 そう、炎天下の探索のお目当てはこいつでした。
 茨城だと、もうちょっと2化の時期も早いのではないでしょうか。また、ひょっとしたら、3化なんてことも温暖化でありえるかも。一度、訪れてみられてはいかがでしょうか。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月18日 23:54
Rhetenorさん
 凄げぇですやろっ!
 北京オリンピックの女子柔道の谷本選手が金メダルの「内また」を笑いながら決めたように、このチャマの開翅、ファインダー越しに笑いながら撮りました。
 夏チャマは、私も、今回が初めてだったりします。数年前に探索した際、チャマの影も形もありませず、当時は近くにゴマが健在だったので、すぐにそっちに浮気してしまいました。(笑)
 開田高原のチャマは条例で規制かかっていますので、「撮る」のなら問題はありませんが・・・「採る」のであれば、関東が東北がよろしいかと。ん、でもね、撮影もえぇっもんでっせ。展翅の必要もありませんし。
Posted by kenken(管理人) at 2008年08月19日 00:12
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