2008年07月23日

吾戯黒日陰擬(其ノ参)(2008年7月13日)

 3部作の最終回です。
 この撮影地の薮は、結構な斜面で動きづらいのですが、逆に、傾斜があるせいで、うまく撮影アングルが確保できています。
 待ちに待った開翅シーンです。

080713-70.jpg 「きた、きた、きたぁ〜」などとつぶやきながら、まずは三脚に据えた300mmISで撮影です。もちろん、私好みの自然光。渋い翅表と眼状紋の中の白点に胸が高鳴りました。

080713-80.jpg 遠めから300mmISで満足のいく絵が得られたので、飛ばれるのを覚悟で90mmMACROに持ち替えて、ぐっと近づいての撮影です。縮小画像なので差は感じられないかもしれませんが、90mmMACROのほうが翅表基部の細毛の表現が勝りますね。薄暗い薮の中、自然光では、これ以上の表現はできない傑作だと自負しています。

080713-90.jpg 最後に、最近多用している、15mm FISHEYEによる「ノー・ファインダー撮法」での1枚をお目にかけましょう。オートフォーカスでフォーカスポイントを中央に設定し、プログラムモードでノーファインダーでカメラを蝶にかぶせるようにして撮影した絵です。

 「たまたま撮れた」開翅画像ではなく、「撮ろうとして苦行の末に得た」開翅画像、抜けるような快感がありました。これが、薄暗い薮の中で蜘蛛の巣や薮蚊にまみれて格闘する苦行の代償に得られる「カタルシス」というものなのかっ!【おしまい】
posted by kenken(管理人) at 20:57| Comment(20) | | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
たまたまではなく、「撮ろうとして苦行の末に得た」という名言、私も言ってみたいものです。
せっかちなもんですぐ他に目移りしてしまうので・・・・。
しかし、これ以上ないという玄人好みの開翅画像ですね、ほんと、素晴らしいです。
Posted by thecla at 2008年07月23日 22:24
theclaさん
 どうもっ!苦労が大きいと喜びも大きいですね。
 やはり開翅は、狙って撮る必要があると感じています。
 もちろん、偶然にも撮れますが。
 前翅表の眼状紋中の白点を表現したい蝶です。
Posted by kenken(管理人) at 2008年07月23日 23:16
探索とこだわりは大いに見習うべきものだと思います。キマルリにこだわる一方で、こういう渋い蝶にもこだわるのは、他人には決して分からない?大人の趣味だとつくづく思います。感じ入りました。蝶は(蝶に限りませんが)奥はいくらでもありますね。
Posted by 上山 at 2008年07月23日 23:31
おおっ!やったゾ、ヤった!!
おめでとうございます。

ん〜ん、縁毛バッチリ、鮮度の良い個体ですね。
翅表基部の細毛・・・良い毛並ですぅ〜。

きっと、この子、貴兄の目には、天使に映った事でしょう。

私、こういう場面に出会えたら、飛び去る姿を見送って、(モデルになってくれた)お礼を言っているでしょうね。
・・・大きな満足は、少しばかりの後悔(採集しなかった事に対する)を打ち消します。

ところで、前翅の中室外に現れる、淡い白帯の内側に、ぼんやり現れた黒点(なんちゅう表現?)ですが、これ私、初めて認識しました。
今まで、あまりマジマジと見ていなかっただけなのかも知れませんが、それを印象付ける画像でした。

今宵は、kenken氏の傑作画像を見ながら、美酒を呑み更ける事でしょう。いつかモノにされるであろう、ダブル・キマルリ(開翅&閉翅)の画像を夢を見ながら・・・(乾杯)。
Posted by Rhetenor at 自宅 at 2008年07月23日 23:48
FISHEYEによる「ノー・ファインダー撮法」さすがですね。わたしは最近ライブビュー利用の「万歳撮影法」で葉上のゼフを撮ってます・・・・・・
この外縁の白斑これこそ完璧の印し・・・・・すばらしい。恐れ入りました・・・・・
私も本日オオヒカゲで苦行・修行をしてまいります。
Posted by kmkurobe at 2008年07月24日 06:09
さすがマクロの威力!撮りも撮ったり!と大見得が切れそうな秀逸作です。まずはオメデトウございます&ご苦労さまでした。左後翅の眼状紋の中白点がすべてを物語っていますね。悪条件と格闘されながらの作品だけに実に頭の下がる思いがいたします。

暑いさなかこれ以上ヒートアップなされぬよう重々ご自愛めされませ。まずは一息入れしゃんせ。

Posted by 深山葵 at 2008年07月24日 07:33
大変すばらしい写真を見せていただき感謝です!
ここまでくるとやはり写真は芸術だと強く認識させられました。いつの日か私も納得の一枚を撮影してみたいものです。
Posted by 黒燕 at 2008年07月24日 10:35
上山さん
 コメント有り難うございます。
 貴HPも、いつも拝見しておりますぞ。貴殿の探索とこだわりにも、いつも感心させられてばかりです。(ソテツ綺麗ですね)
 「大人の趣味」・・・嬉しい表現です、私もようやく年相応になったかな。蒸し暑い薮の中で蚊まみれになりながらもこだわれるのは、本ブログの題名どおり、被写体が「My Favorite Butterfly」だからです。
 今後も、こだわりを大切にしたいと思います。
Posted by kenken(管理人)@出張モバイル中 at 2008年07月24日 13:33
Rhetenorさん
 やりました、やりました!毎度、コメント、有り難うございます。自然光で翅表の渋い色と細毛をうまく表現できたので、メチャ嬉しいです。
 私も昔は採り屋でした。その頃だったら最初の1♂採集して終わりでしょう。でもね、じっくり撮影しているうちに、採集では味わえない興奮を感じるようになりました。クロモって、標本は裏展が多いのではないかな。お書きのとおり、翅表にも独特の美しさがありますね。
 特に野外の生個体はえぇもんです。見とれてしまいますね。
 この撮影日ね、この画像を肴に痛飲しました。
 よ〜し、ダブルと言わずに、トリプル・キマリンくらいを目標にしましょう。
Posted by kenken(管理人)@出張モバイル中 at 2008年07月24日 13:35
kmkurobeさん
 貴殿のあのカメラ、バリアングルの液晶画面えぇねぇ〜実は、とっても欲しいのですが、お値段もよくなかなか手がだせませず、ノー・ファインダー撮法で補っています。
 翅表の白斑こそ、この蝶の美しさかもしれません。後翅表の眼状紋中の白点にはしびれます。(キマリンの場合は、4本の尾突先端の白にしびれます)
 オオヒカゲの場合は、さらに足元の悪さの苦行も伴ないますね。私、オオヒカゲの開翅、撮り直さんといかんなぁ〜と思っています。
Posted by kenken(管理人)@出張モバイル中 at 2008年07月24日 13:36
深山葵さん
 コメント、本当に有り難うございます。
> 左後翅の眼状紋の中白点がすべてを物語って
 そう、そう、そうなんですよっ!そう言っていただけると、天にも昇れる気分です。蒸し暑い薮の中で蚊まみれになりながらヒートアップしている姿を見たら、コイツおかしいんとちゃうか?ってみなさん思うかもです。
 7/21の海の日は、撮影は一息入れて、撮影地の下見などでクールダウンして英気を養っておりました。
 お気遣いに感謝です。
Posted by kenken(管理人)@出張モバイル中 at 2008年07月24日 13:37
黒燕さん
 おおっ、直々にコメント有り難うございます。
 これ、ヒカゲモノ好きの貴殿には、たまらんえぇ写真でしょ。
 ちなみに、この翌週は、さらに渋く、年1化の裏波蛇眼の定点観察、探索&撮影に出かけたりしておりました〜また、後日にUPしましょう。
Posted by kenken(管理人)@出張モバイル中 at 2008年07月24日 13:38
一頭でもなかなか見つけられないのに、なかなか引きが強いですね。丁度、静止するのにエエ環境が整っていたかもしれませんね。残りはダブル開翅ですか。貴殿なら成功しそうな予感が。
Posted by ノゾピー at 2008年07月24日 23:18
薮の中で三脚を立てて開翅を待つ。kenkenさんならではの撮影風景ですね。
意外と気の短い私にはまねできそうもないです。
それでも待った甲斐のある写真ですね。
目的意識を持って狙った写真を撮るってのはほんとに気持ちの良いものです。
Posted by ダンダラ at 2008年07月25日 00:33
クロヒカゲモドキの開翅は毎年見せて頂いて居るように思いますが、案外開いてくれるのでしょうか?
この蝶は九州に戻った時の課題です。
Posted by maeda at 2008年07月25日 05:45
ノゾピーさん
 待っていると、思わぬ成果がありました。ダブル開翅も良いですが、1頭開翅、1頭閉翅で、翅表と翅裏を同時に撮ってみたいもんです。
 しかし、ここのところ暑いですねぇ〜信州えぇなぁ〜
Posted by kenken(管理人)@出張先ホテル at 2008年07月25日 07:20
ダンダラさん
 コメント有り難うございます。
 のんびり派?の私には、こういう撮影が向いているのかもしれませんね。
 毎年、目的意識を持って撮影に行こうと思っている割には、今年も九州のオオウラギンに行けずじまいでした。無理しても、貴殿と同じ日程で行っておくんでしたかな。
Posted by kenken(管理人)@出張先ホテル at 2008年07月25日 08:29
maedaさん
 クロモの開翅は、毎年見ているのですが、えぇ写真はなかなか撮れません。
 開翅は、午前中の日光浴開翅と午後のテリ開翅の2種類があり、結構開くのですが、撮影アングルの確保が難しく、撮れずに、見るだけで終わることが多いです。意外と午後のテリ開翅のほうが撮り易いかもしれません。
Posted by kenken(管理人)@出張先ホテル at 2008年07月25日 08:33
クロモ三部作楽しく拝見しました。
臨場感あふれる書き口で、その時の様子がうかがい知れますね。100mmマクロの解像力は素晴らしいものがあると思います。通常はなかなかその効果がわかりませんが、こういった条件では差が出るのですね。
広角のノーファインダー撮影は僕も最近良く使います。なかなか近づけない上に、ライブビューでのんきに撮影できないようなシチュエーションでは一か八かで使用することが多いです。
Posted by 虫林 at 2008年07月25日 18:46
虫林さん
 こんばんわ。先ほど、出張から帰宅しました。
 今回は、いろんな日の写真が整理できないままに、たくさん溜まっている中で、ちょっと面白いものってことでクロモ3部作を先にUPしてみました。
 やはり被写体に近いということは、写真では断然有利ですね。
 15mmノーファインダー撮法、慣れると当たりも多いようです。昨年のキマリンから多用しています。
Posted by kenken(管理人) at 2008年07月26日 21:24
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