前々々回の記事「木曽路詣」の続きです。
ムモンやゴマのいたフィールドは、8月9日の早朝だけでちゃっちゃと切り上げて、車を飛ばし、お目当ての蝶がいるハズのフィールドへ高速移動しました。
ズバリ書きます。移動後、8月9日の昼前に到着し、翌8月10日まで探索していたのは、開田高原一帯です。
今回の木曽路詣のお目当ての蝶、2日目にとうとう出逢うことができました。

チャマダラセセリ夏型。例によって、翅表と翅裏を同時に撮影です。よく見ると、後脚脛部に長毛束がありますね。♂の特徴です。♀を探しているように感じられる飛び方で、時々静止してくれました。

こちらの個体は♀のようです。♂の特徴である後脚脛部の長毛束も認められませんし、明らかに食草を探している雰囲気でした。ずっと追いかけてみたところ・・・

やはり♀でした。下草に隠れていながらも、きちんと食草のミツバツチグリを発見して産卵です。
さて、こだわりを持って「翅表と翅裏を同時に」撮ったのは良いのですが、「これらの絵は、ホンマに夏型かいな?背景も茶色っぽいし、春の絵とどこが違うの?」なんて突っ込みが入りそうです。って、ことで、夏らしい絵を気合いを入れて撮りました。

青々と茂る下草上での静止シーン、背景がオールグリーンであることと後翅表面外縁に白斑が出ていないシックな柄であることとが夏型の証明です。
V字開翅、このアングルから左翅表全体をフラットに撮りました。

しばらくすると、くそ暑い炎天下、見事な180度超の大開翅も披露してくれました。このアングルから右翅表全体をフラットに撮りました。
前翅前縁が反っている感じで、色が違って見えるので、これは♂でしょう。渾身の力を振り絞って探索・撮影したお気に入りの1枚なので、大きめの画像でUPしておきましょう。
ところで、ご存じとは思いますが念のために書いておきますと、
「開田高原のチャマダラセセリ」と「高ボッチ高原のヒメヒカゲ」は、いずれも、「長野県希少野生動植物保護条例」で地域指定された個体群で、許可なく捕獲等を行うことはできません。
蝶愛好家の皆さん、開田のチャマ、高ボッチのヒメヒカゲ、採らずに撮って愛して下さいね。 「木曽路詣」の最終編「その3」では、2008年8月9日〜10日の2日間に木曽地方各地で撮った他の蝶をお目にかけましょう。【続く】
posted by kenken(管理人) at 21:35|
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